意外と知らない?ネズミの種類

ネズミは夜行性の生き物で、人が寝ている時に食べ物を盗んで食べるという習性があるため、寝盗み(ねぬすみ)という呼び名が転じてネズミと名付けられたという説もあります。

また、どのネズミも似通っており見分けが付けにくいのですが、全世界に生息しているネズミを全部合わせると2000種類弱になります。そんなネズミの種類や特徴などについてご紹介してみたいと思います。

世界と日本のネズミの種類

日本で見かけるネズミ

日本で見かけるネズミには、家ネズミと野山で見かける野ネズミとに分類されます。ちなみに、一般家庭や会社などに出没する家ネズミといえば、ハツカネズミ・クマネズミ・ドブネズミの3種類です。どのネズミも愛らしい目や耳が突き出ている点では見分けが付けにくいのですが、体長や尻尾の長さがそれぞれ違います。

例えば、ハツカネズミは体長が10センチまでで、クマネズミは15センチから25センチ程度です。そして、ドブネズミが最も大きく最大で30センチ近くにもなります。また、尻尾の長さもクマネズミだけ体長よりも尻尾のほうが長くなっています。

一方、野ネズミについては、アカネズミとヒメネズミに大きく分類されます。いずれも10センチから15センチ程度の大きさなので、中々目にする機会も少なくドングリやクルミなどの植物、あるいは昆虫を食べて生きています。

ネズミ目の幅広い種類についてはこちらの記事をどうぞ。

ネズミ目、げっ歯類について

世界のネズミ

日本のネズミとなると、そのほとんどが害虫のような存在ですが、世界のネズミとなるとペットとして愛されているネズミから実験などに利用されるネズミなど様々です。ただし世界のネズミとはいっても、犬や猫と同様に日本でも輸入されてペットとして飼われているネズミも多くいます。

例えばハムスターは、漫画の主人公にもなっていて人気の高いネズミです。また、モルモットも日本ではお馴染みです。このモルモットの場合ペットショップでも見かけますが、実験などに利用されることのほうが多いかもしれません。

その他、チンチラも愛らしい顔をしており、ペットとしての人気が非常に高いネズミです。それから、カピバラという体長が1メートルを超えるような巨大なネズミやヌートリアという50センチ前後のネズミもいます。とくにカピバラの場合、ネズミというよりもイノシシの子供か何かと見間違えてしまうかもしれません。

人の家に住み着く「家ネズミ」について

家ネズミの被害

家ネズミによる被害として多いのが経済的な被害です。

ネズミの生態と行動について)例えば、家電製品の電気コードをかじって断線させたり、冷蔵庫などの裏にある放熱板に尿をかけてスパークさせてしまいます。

また、数多くの商品を陳列しているスーパーや商品を保管する倉庫などに侵入して、食料品や衣料品などをかじってしまいます。そうなると商品的な価値が無くなってしまうので、経済的な被害も相当なものとなるに違いありません。

こうしたネズミが様々な物をかじるという習性についてですが、食べ物を食べるということ以外にも前歯をすり減らすという目的もあるようです。

といいますのは、ネズミの前歯は硬い物をかじってすり減らさないと、伸び続けて口を塞いでしまうので最悪餓死に至るという危険性があります。ただし、ネズミが考えながらかじっているワケではなく、あくまでも本能によるものというのは言うまでもありません。

家ネズミによる被害

一般家庭で見かける家ネズミのほとんどが、ハツカネズミかクマネズミになります。ちなみにその見分け方についてはすでに申し上げましたように、クマネズミは尻尾が体長よりも長いので、ハツカネズミとは見分けが付けやすいと思います。

しかもクマネズミは、ペストに感染しやすいネズミといわれております。ペストには高い致死性があるために、かつて黒死病と恐れられた時代もありました。

医療技術が進歩した今日においても、高齢者世帯では加齢に伴って身体機能が低下してしまうので、その都度ネズミを退治することができず家の中がネズミの巣窟となりやすくなります。そうなると衛生上の被害や感染症が危ぶまれます。

例えば、ネズミに直接噛まれると鼠咬症(そこうしょう)になってしまいます。あるいは、ネズミのフンや尿が食品を汚染してしまうと、サルモネラ菌やレプトスピラ菌などの病原菌に感染する可能性も高くなります。

また、ネズミにはイエダニが寄生しているので、ネズミが死んだりして吸血できなくなると、人を吸血するようになるのでツツガムシ病などにも感染しやすくなります。

まとめ

いかがでしたか。ネズミはペットとして可愛がられるものから、害虫として経済的な被害や感染症が危ぶまれるものまで様々です。

もちろんネズミに限らず自然界には、人を癒す生物から被害をもたらす生物まで様々なので、日々生活をしていく上においては上手に使い分ける工夫や注意が必要でしょう。