最近、スーパーラットという言葉を耳にした方もいらっしゃるかと思います。
もちろん、人間の能力を超越したスーパーマンのように超越したネズミのことではありません。ネズミ捕り用の薬剤に対して、抵抗力の強いネズミに名づけられた言葉です。
人間の世界でも素人と熟練者が存在するように、ネズミも鍛錬されるということなのでしょう。そこでスーパーラットについて、もう少し詳しくご紹介してみたいと思います。
スーパーラットについて
スーパーラットとは
ネズミ捕り用の仕掛けの中でも、プロの業者がよく用いる効果的な仕掛けとして毒エサをネズミに食べさせるという方法があります。確かに、エサを巣に持ち帰って子供や仲間に食べさせるというネズミの習性をうまく利用した方法といえます。
ところが、この毒エサによる仕掛けでも役に立たないネズミが存在するというのです。こうしたネズミのことをスーパーラットと呼んでいます。
毒エサによる仕掛けも歯が立たないのですから、厄介な話です。
スーパーラットはクマネズミが進化したもの
スーパーラットの大半は、クマネズミが進化したものといわれています。ただし進化とはいっても、ダーウィンの進化論のように猿から人間になったという極端な進化ではありません。要するに、毒エサによるネズミ捕りの仕掛けに対して、クマネズミの耐性が以前より強くなったのです。
従来であれば通常のネズミの場合、毒エサを食べたら2週間程度で死んでしまいました。ところがスーパーラット化したクマネズミは、毒エサを食べた後何か月間も生き続けたという実験結果の報告もあります。
ネズミが進化した理由
高い知能や運動能力を持ったクマネズミ
ある化学実験室から逃げ出した生物が、人間社会を脅かすといったストーリーの映画がたまにあります。
ただ、今社会で問題になっているスーパーラットというのは、ネズミの中でも高い知能や運動能力を持っているクマネズミ、あるいは生命力の強いクマネズミ同士が交尾をした結果誕生したといわれています。
出産の度に増えていくスーパーラット
一般的には、クマネズミにしろハツカネズミにしろ、いずれのネズミも2年前後が寿命です。
そのかわり一度に数多く出産したり、一生の間に何度も出産を繰り返すのが厄介なのです。
ところが、スーパーラットは毒エサに対する耐性の強いネズミなので、そうしたネズミ同士が交尾をするとスーパーラットがどんどん誕生していくということになります。そうなると、ネズミ退治がより一層困難になっていくのは言うまでもありません。
確かに、人間でもオリンピックに出たような両親から生まれた子供というのは、良質な遺伝子が子供にも伝わるので運動神経が抜群というのはよくある話です。あるいは芸能人一家のように、ルックスの良い両親から生まれた子供もルックスが良いというのも当たり前です。
スーパーラット対策
スーパーラット用の毒エサ
従来から販売されている一般的なネズミ捕り用の毒エサというのは、クマリンやワルファリンといった薬剤が主に使われています。こうした薬剤を確認したい場合は、商品のパッケージを見れば分かります。
ところが従来の薬剤は効果がないということで、新たに開発されたのがリン化亜鉛と呼ばれる薬剤を配合したスーパーラット用の毒エサです。
ちなみにリン化亜鉛を配合した毒エサの場合、ネズミの胃の中に入ると中枢神経に作用する毒ガスが発生するので、どんなタフなスーパーラットでも数時間後には呼吸困難に陥って死んでしまうといわれています。
毒エサ以外の対策方法
上述しましたような毒エサは、確かにどんなにタフなスーパーラットであったとしても、身体の中の有機細胞が破壊されるのでひとたまりもないでしょうね。
ただし、毒エサを長い間仕掛けていると、気化する可能性もあります。その場合、人間にも害が及ぶというリスクもあるので、毒エサによる仕掛けが万能というわけでもありません。
また、粘着シートを仕掛けて根気よくスーパーラットがかかるのを待つという対策は、人体には一番安全でしょうね。あるいは楽天通販を見ると、スーパーラットに特化した金網の仕掛けというのも販売されています。
従来からあるオーソドックスな金網の仕掛けをスーパーラット用に改良した物なので、かなり期待ができるでしょうね。
まとめ
いろいろと急増しているスーパーラットについてご紹介してみました。ネズミが家の中に侵入できないよう出入口を塞いだり、超音波ネズミ駆除器の設置などは何よりも優先すべき対策です。
もしそれらの対策がムリであれば、ネズミ駆除の専門家に依頼することをおすすめします。
ネズミの駆除について知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。