自分できるネズミ対策については、プロが使うような専門的な機材や薬剤を使うことは、現実的にできません。
市販のアイテムを使うしかないのです。それでも。いまではいろんなネズミ対策ができます。
例えば、粘着シートなど市販のネズミ捕り用の仕掛けを使ったり、ネズミが嫌がるような超音波機器を設置することができます。
そこでこの記事では、「自分でできるネズミ対策」について、環境・物理・化学的な3つの観点から詳しくご紹介してみたいと思います。
環境的防除方法
ネズミが嫌う環境とは
ネズミが嫌う環境的防除方法としては、まずはネズミが侵入してこないような環境、言い換えればネズミが嫌う場所にすればよいということになります。とりわけ警戒心の強いネズミが、あえて人が住むテリトリーに侵入してくるには理由があります。
例えば食べ物が容易に手に入るとか、外敵から身を守れて寒暖差が少ない、あるいは巣作りなどが挙げられます。
ちなみに、家屋の温度を年中下げるというのは無理ですが、食べ物を確保しにくくしたり巣作りを困難にすることは可能です。
また、家屋に浸入できないようにするということも可能です。
具体的な環境的な対策とは
食べ物を確保しにくくするという点については、具体的には食べ物を放置しないという点に尽きると思います。
例えばネズミは夜活動をするので、夜は必ずテーブルの上に食べ物を置かないことです。
またネズミは、1センチ以上の隙間があると容易に家屋に浸入してしまいます。そのため、侵入される隙間を無くすということも大切です。
さらに、巣作りをさせないという点については、巣作りの材料となる新聞紙や段ボール、あるいはティッシュペーパーやビニール袋を放置しないようにすることです。
やはり食べ物と同様に、ネズミに対して巣作りの材料を与えない、ということが大切です。
物理的防除方法
捕獲機器類を使う対処方法
捕獲機器類を使う対処方法については、トラップと呼ばれるワナを仕掛けて捕獲する方法です。例えば、粘着式のネズミ捕りが代表的なアイテムになります。クマネズミは賢いですが、長期間設置しているとたまにかかってくれることがあります。
また近頃では、スーパーラット用のネズミを捕獲する金網やバネ式のネズミを挟んで捕獲するような仕掛けもあります。こうした市販の捕獲機器類は、自分でお店で買ってくればすぐにでも仕掛けることが可能です。
あとは、仕掛ける場所を工夫するだけです。
忌避機器類を使う対処方法
忌避機器類には、人間には聞こえにくい波長の超音波でネズミを追い出すという超音波防鼠機器が挙げられます。ただし、超音波というのは直進性には優れているのですが、障害物の多い家屋では音波が吸収されてしまうといったデメリットもあります。
また、忌避機器類は比較的小さな機器なので、ネズミにかじられては困るような電気のコードが密集しているような場所に設置すると、効果が期待できるかもしれません。
その代わり、家電製品の電波障害とならないように、設置する時は十分注意する必要があります。
化学的防除方法
殺鼠剤を使う対処方法
殺鼠剤には、ネズミが好む食べ物に毒エサを混ぜ込んだものです。ただし、とにかくネズミは警戒心が強いので、最初のうちは毒が入っていないエサを置いたりして様子を見るというのも良い案です。
また、ドブネズミやハツカネズミには殺鼠剤は有効ですが、クマネズミには効果がないというケースも増えています。
その他にも、ネズミが現れそうな場所にスプレーするタイプや燻煙タイプ、あるいはネズミが嫌がる臭いを発するような薬剤を設置するようなタイプなど、忌避剤についても様々なタイプがあります。
ただし、ネズミというのは非常に順応力が高い生き物なので、忌避効果が持続するかどうかは期待できない面もあります。
殺鼠剤が効かないスーパーラット
近年では、従来の殺鼠剤が効かないスーパーラットと称するクマネズミが急増しています。
といいますのは、クマネズミは元来他のネズミよりも警戒心が強いため、殺鼠剤を中々食べてくれません。
そのようなな耐性の強いクマネズミ同士が交配することで、さらに耐性の強い遺伝子を持ったクマネズミが生まれるようになり、それらがスーパーラットと呼ばれるようになりました。スーパーラットに対しても、リン化亜鉛という強い毒性を持った劇薬を使用した殺鼠剤も販売されています。
まとめ
自分でできるネズミ対策について、具体的な例を挙げながらご紹介してみました。
こうしたネズミを駆除するということも大切ですが、ネズミが今後侵入できないようにするということも大切です。後はトライしてみて経験を積んでみるとよろしいかと思います。
ネズミ対策にはネズミについてよく知っている必要があります。以下の記事も参考になると思います。